お役立ちコラム

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ふかし壁とはどんな壁?設置にかかる費用目安とメリット・デメリット

「ふかし壁」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
あまり耳馴染みがないかもしれませんが、おしゃれな空間作りを目指したい方には覚えておいてほしい言葉の1つです。
今回は、ふかし壁がどのような壁かを解説します。
設置するメリットとデメリット、また費用目安についてもまとめましたので、参考にしてください。

ふかし壁とは?

ふかし壁は、壁を「ふかす」仕上げで作られた壁です。
ですが、そもそも「ふかす」とはどのような仕上げ方なのでしょうか。
「ふかす」漢字では「付加す」となり、構造上問題がない部分を前に出す建築手法です。
もともとある壁の前にパネル状の建材を張る、木材等で下地を組むなどすることで、壁を前に出すことを意味します。
壁の仕上げ面が前に出ることでデザイン性を向上させ、おしゃれな空間作りが可能になります。
リビングのテレビを置くスペースの壁、寝室のベッドの壁などにふかし壁を施している事例は多いですね。
ふかし壁の一部に、くぼませた「ニッチ」を取り入れたり、専用の照明を設置したりすることで、壁にアクセントが加わりよりおしゃれに仕上げられます。

ふかし壁のメリット

わざわざ壁を前に出して仕上げるふかし壁を作るのはメリットがあるためです。
そこでふかし壁のメリットをチェックしていきましょう。

高いデザイン性

ふかし壁があることで、壁には凹凸ができます。
このような凹凸部分に照明を当てると陰影が生まれます。
この陰影が部屋を華やかに見せ、格調高く感じられる空間になります。
ふかし壁を作ることで空間に高いデザイン性を持たせられるのは、大きなメリットでしょう。

ニッチと組み合わせることで飾り棚としても使える

前に出るふかし壁と、壁の一部をくぼませるニッチを組み合わせることで、小物などが置ける棚ができます。
壁の低い位置にニッチを設ければ、テレビ台として使用することもできるでしょう。
ふかし壁とニッチの組み合わせにより、装飾性が高まり収納機能も得られるのです。

配線を隠しすっきりと見せる

壁を前に出すことで、隠したい配線をきれいに隠せるメリットもあります。
後付けのスイッチやコンセントが壁材の問題で壁の中に入らないことがあります。
このような配線をふかし壁の中に入れ込めば、すっきりと隠せます。

外壁をふかし壁にすることで個性的に

住宅街などにある家の場合、似たり寄ったりの外見の家が多くなりますが、外壁をふかし壁にすることで個性的な表情が出てきます。
他の家との差別化が図れ、おしゃれな雰囲気を出すことができます。

ふかし壁のデメリット

メリットがある一方、ふかし壁にもデメリットがあります。

コストが高い

ふかし壁を設置するので、必要になる材料が増えてしまいます。
デザイン性が高いふかし壁を作れば、それだけ建築コストが上がります。

部屋が狭くなる

ふかし壁にすることで、本来より壁が占有するスペースが増えるため、部屋として使えるスペースが当然狭くなります。
ふかし壁にした部分に大きな家具を配置すると、せっかくのデザインをふさいでしまうので、ある程度空けておく必要があります。
そのため家具が配置できる場所も限られてしまいます。

外壁の場合は雨に注意

外壁をふかし壁にする場合ですが、雨漏りの心配が出てきます。
これは1面の壁に比べ、ふかし壁にすることで継ぎ目ができてしまうためです。
継ぎ目のシーリングに施工不良が起こると、そこから雨などが入り込み、躯体が傷んでしまう危険があります。
デザイン性を優先しふかし壁にしたことで、家に大きなダメージを負わせてしまう危険があるのです。

後付けで壁をふかし壁にする費用

ふかし壁は後付けでも設置できます。
部屋の印象を大きく変えられるふかし壁の設置費用の目安を見てみましょう。

内壁をふかし壁にする場合

内壁をふかし壁にするときには、材料費と工事費でおおむね4~8万円程度の費用がかかります。
ほとんどは工事費ですが、使用する材料の値段によっては10万円ほどかかる場合おあります。

外壁をふかし壁にする場合

外壁をふかし壁にするときには、足場を立てる必要があるため、かなり費用が高くなります。
まず足場を建てるために1平方メートルにつき700~1,000円程度かかります。
次に既存の壁を撤去し廃棄する費用として1平方メートルあたり800~1,000円程度必要です。
最後に壁を作る材料費として1平方メートルあたり6,000~7,000円程度、シーリングをするのに5万円程度、運搬費用などで1万円程度かかります。
30坪の住宅の場合には、おおむね足場面積が175~189平方メートルなので、122,500~189,000円程度が足場代として必要です。
外壁の面積も120~129平方メートルなので720,000~903,000円程度が材料費、既存の壁の撤去で96,000~129,000円程度かかります。
上記を踏まえると、既存の壁をふかし壁にするには100万円~130万円程度かかる計算になります。

まとめ

空間をおしゃれに変えられる「ふかし壁」。
高級感を出すこともできるので、リビングや寝室のアクセントにも最適です。
後付けで設置できるので、取り入れたいと思った場合には、一度プロに相談してみるとよいでしょう。
ふかし壁は施工できない場所もあるため、しっかりと専門的な判断を仰いで施工する必要があります。
ふかし壁の設置経験が豊富なプロに依頼すれば、イメージに合った空間を作ることができますよ。

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ふかし壁の費用や施工は株式会社LSPでも行っておりますのでお気軽にご依頼下さい。

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