最近の住宅では和室が少なくなり、家の中に障子を見かけることもあまりなくなりました。
しかし、障子は視線を遮ったり、眩しさを軽減させながら採光もできたり、湿気を調節したりできるなどのさまざまな効果があります。
ただし、障子を部屋に取り付けるとなると、十分な断熱効果が得られるかどうかが気になります。
このコラムでは、障子の断熱効果について詳しく解説します。
障子の断熱効果を高める方法や、リフォーム相場なども紹介しているので、障子を使ったリフォームに興味がある方はぜひ参考にしてください。

障子の断熱効果について

和室には欠かすことができない障子ですが、和モダン風のインテリアとして好んで障子をマイホームに取り入れる方もたくさんいます。
ただし、そうなると障子の断熱効果についての疑問が生じてきます。

木枠に和紙を貼っているだけのその見かけから、障子に断熱効果はないと思ってしまう方も多いようですが、実は障子には高い断熱効果があるとされています。
その効果はガラス以上とも言われていて、その理由はガラスが熱を90％程度通してしまうのに対して、障子は40%～50%程度と、熱の通過率をガラスの半分ほどに減少させるからというものです。

熱の透過率を抑えられれば、夏場には部屋の冷房を効きやすくし、省エネ効果も期待できます。
実は、障子にはたった1枚でカーテンの二重吊りに匹敵するほどの断熱効果があるのです。

障子の断熱効果を高める5つの方法

障子の断熱効果を高めるための方法を5つ紹介します。
夏場は部屋の冷房を効きやすくする高い効果を発揮する障子ですが、木枠に和紙という原材料の性質上、残念ながら冬の寒さを凌ぐまでの効果はありません。
そのため、冬場には障子の断熱性を高める工夫が必要となります。

断熱障子シートに貼り替える

障子の断熱効果をより高めるアイテムに、「断熱障子シート」というものがあります。
これは、障子の和紙の代わりに木枠に貼り付けて利用するようになっています。

このシートを貼り付けると、紫外線をほぼカットして、インテリアなどが紫外線で色あせするのを防ぐ効果も得られます。
また、一般的な和紙とは違い素材がとても丈夫であるため、猫などのペットの爪で簡単に破れることもありません。

断熱障子シートの多くには、発泡ポリウレタンシートが使用されていて、生地の内部に細かな気泡があり、その気泡が熱を逃がさない層となり断熱性を高めてくれます。
採光もUVカットもできるので、日差しが気になる部屋や畳の日焼けも予防できます。

障子紙を太鼓貼りにする

太鼓貼りというのは、障子の組木の両面に障子紙を貼る手法のことで、高い断熱効果が期待できます。
本来障子は木を組んだ組木の片面に和紙が貼られていますが、両面に貼ることで障子紙の間に空間ができて空気の層をつくることができ、複層ガラスのような効果が得られます。

障子の穴は補修する

基本的なことですが、障子に開いた穴は補修します。
特に小さなお子さんがいるご家庭では障子に穴が開きやすく、小さな穴でもそこから熱が逃げ、断熱性を大きく低下させてしまいます。
障子に穴が開いたら和紙を丸ごと貼り替えなければいけないと考えている方も多いですが、簡単に穴を補修できるシールタイプのアイテムも市販されています。
このような商品は、通販やホームセンターなどで簡単に入手できます。

隙間テープを貼る

障子の断熱性を高めるために、隙間テープを貼るのも効果的な方法です。
障子用の隙間テープとは、テープ状になったスポンジやウレタンのことです。

特に冬場に隙間テープを使用すれば、冷気の出入りを軽減させ暖房効果を高めることができます。
こちらも、通販やホームセンターなどで販売されています。

障子風の内窓を設置する

最も高い断熱効果を得る方法は、内窓を設置することです。
内窓にも障子風のデザインの商品があるので、見た目の良さを活かして設置することが可能です。

障子風の内窓には、和紙ではなく和風のガラスが使用されています。
和紙の温かみまで再現することはできませんが、ガラスの種類によって高い断熱効果を持たせることができます。

障子の断熱効果を高めるリフォームの相場

障子の断熱効果を高める方法によって、リフォーム相場は大きく異なります。
例えば、障子に開いた穴を補修する補修アイテムや隙間テープは、わざわざ専門業者に依頼しなくてもDIYで簡単に施工ができて、数百円程度で購入可能となっています。

断熱障子シートも材料自体は数千円で購入できるため、それほど大きな出費にはなりません。
ただし、障子風の内窓を設置するとなると、内窓は1枚あたり約5万円～となっていて、素人では設置が難しいため、窓の大きさやガラスの種類によっても掛かる費用は異なりますが、リフォーム相場はおよそ10～30万円となっています。

まとめ

障子にはガラス窓よりも高い断熱効果があります。
和の温かみを取り入れつつ、機能的な面でも活かしていきたいという方も多いのではないでしょうか。
障子の断熱性を高めるには、内窓を設置するリフォームがおすすめです。
当社には障子の断熱性を高めるリフォームを行ってきた豊富な実績がありますので、安心してご相談ください。
相談にも見積りも完全無料で対応しております。