お役立ちコラム

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屋根を瓦からガルバリウム鋼板へ葺き替える費用と安くするコツ

ガルバリウム鋼板は、合金のガルバリウムでメッキされた鉄でできた屋根材です。
錆びにくく、耐久性に優れており近年では屋根材としても人気があります。
近年では既存の住宅の屋根材を瓦からガルバリウム鋼板に葺き替える方も多いです。

この記事では、瓦からガルバリウム鋼板に葺き替える場合の費用相場を解説します。
特徴や費用を安く抑えるコツについても紹介するので、ぜひご覧ください。

屋根を瓦からガルバリウム鋼板へ葺き替える費用と安くするコツ

ガルバリウム鋼板の特徴|人気の理由

まずは、ガルバリウム鋼板のメリット・デメリットについて知りましょう。

メリット ・耐久性、遮熱性、遮音性が高い

・耐用年数は30〜40年

・瓦屋根(1㎡約60kg)よりも軽量(1㎡約5kg)

・軽量なので家への負担も少なく地震への揺れも軽減できる

デメリット ・スレート屋根よりも費用が高い

・現場加工によりメーカー保証対象外になる可能性がある

・瓦屋根のような重厚感がない

・メンテナンスフリーではないため、メンテナンスを怠るとサビや劣化が発生する可能性がある

ガルバリウム鋼板は耐久性に優れています。
最近では製品改良が進んでおり、断熱性・遮熱性にも優れたタイプの商品も販売されています。

費用相場はいくら?|既存瓦からガルバリウム鋼板に屋根を交換

既存瓦からガルバリウム鋼板に屋根を交換する場合、以下のような作業が必要です。

・足場の設置
・瓦の撤去
・野地板や防水シートの設置
・ガルバリウム鋼板の設置
・ケラバ、軒先水切りの設置

それぞれ、工事費用の相場を詳しく説明します。

足場(組み立て・解体・運搬)

足場費用相場は大体1㎡あたり600〜1,100円程度です。
概算費用を出す場合は、以下のような計算式で算出できます。

足場費用=足場面積×単価(600〜1,100円)

※足場面積=家の外周×高さ×1.1で算出

例えば、縦8m・横7m・高さ6mの総2階の家(総延床面積 約30坪)の場合、以下のように計算ができます。

足場面積=30m(8m+8m+7m+7m)×6×1.1

    =198㎡

足場費用=198㎡×600〜1,100円

            =118,800〜217,800円

この場合、11〜21万円程度が足場の費用相場です。

既存瓦の取り除き(湿式・乾式での費用差)

既存瓦を取り除く際、野地板や防水シートも新しくするために取り除かねばなりません。
既存瓦・野地板・防水シートを撤去する費用相場は、大体1㎡あたり2,500円〜5,000円程度です。

しかし、2004年以前に建築された家の場合、有害なアスベストが含まれている可能性があります。
この場合、アスベスト処分費用が上乗せされます。

瓦屋根が湿式工法(土葺き)か乾式工法(瓦桟)かで、撤去費用も異なるため気をつけましょう。
湿式工法の場合、乗っている土を取り除く施工も必要です。
費用相場は55〜65万円ほどです。
乾式工法の場合土の除去は必要ないため、費用は20〜30万円程度で抑えられます。

野地板・防水シートの取り付け

野地板とは、屋根の骨組みになる垂木のしたに設置する下地材です。
その上に防水シートを敷いてから、屋根材を施工します。

野地板の設置の費用相場は、大体1㎡あたり約1,500〜3,000円です。
防水シートは1㎡あたり500〜1,500円ほどがかかります。

新しい屋根材の取り付け

新しい屋根材であるガルバリウム鋼板の設置相場は、1㎡あたり6,000〜9,000円程度です。
縦葺きや横葺きなどさまざまな設置方法があるので、屋根の形状や外観のデザインで設置方法を選びましょう。

新しいケラバ・軒先水切りの取り付け

ケラバとは、傾きがある側の屋根の端です。
切妻屋根や片流れ屋根にはケラバがあり、傾斜のないタイプの屋根にはケラバはありません。

軒先とは、傾斜のない側の屋根の端っこを指します。
地面に対して平行なつくりになっている部分で、雨樋が設置される部分が軒先です。

ケラバと軒先水切りは、それぞれ1㎡あたり2,000円前後の費用相場がかかります。

費用を安くするコツ|既存瓦からガルバリウム鋼板への交換工事

屋根工事は、屋根の広さに応じて費用が設定されます。
そのため、屋根の面積が広ければ広いほど、比例して費用も高くなりがちです。

少しでも費用を安く抑えるための3つのコツを、ここでは紹介します。

コツ①|自社施工業者に依頼する

1つ目のコツは、自社施工業者へ依頼する方法です。
屋根の葺き替え工事は、自社で直接施工している「自社施工業者」と、実際の施工を下請けに委託する「下請け施工業者」の2種類があります。
下請け施工業者の場合、元請けの会社利益や会社営業費用が上乗せされます。
そのため、場合によっては費用相場から100万円以上高くなる可能性も高いです。

自社施工業者であれば、その心配がないのでその分、費用を安く抑えられます。

コツ②|相見積もりで工事費用を比較する

施工業者を選ぶ際、相見積もりを取るのは少しでも費用を安く抑えるためにも重要です。
複数の業者から見積もりを取って比較する相見積もりをすると、以下のようなメリットが得られます。

理想に近い予算や工期で工事を依頼できる可能性がある
見積もり依頼によって質の良い業者であるかどうかの見極めができる
複数業者を比較して値切り交渉の材料にもなる

施工業者の中には極端に安い見積もりを出しながら、工事中に追加費用を請求してくる業者もいます。
悪徳業者に当たらないためにも、複数の業者から見積もりを取り大体の費用相場を把握してください。

コツ③|補助金を利用する

瓦からガルバリウム鋼板に屋根材を変える場合、耐震リフォーム補助金制度が利用できる可能性があります。
耐震リフォーム補助金制度とは、建物の基礎の補強や屋根を軽量化するための工事を対象に、国や自治体が補助金を支援する制度です。

ただし、以下2つの条件を満たしていなければなりません。

自ら居住する住宅である
1981年の建築基準法の耐震基準が改定される前に使用されていた旧耐震基準で建築されたものである

上記に当てはまる方は、補助金の利用も検討してみましょう。

まとめ

瓦からガルバリウム鋼板へ屋根葺き替え工事をする場合の費用相場や、工事費用を安くするコツを解説しました。
屋根葺き替え工事は、屋根の広さに比例して費用は高くなります。
できるだけ費用を安く抑えるためにも、紹介したコツを参考に屋根工事業者を探してはいかがでしょうか?

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